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文学をひらく鍵 ージェンダーから読む日本近現代文学

文学をひらく鍵
編者 二宮智之・九内悠水子・中元さおり・大西永昭・有元伸子
本体価格 3,000円+税
ページ数/判型 350/ A5判上製
ISBN/分類コード 978-4-911312-02-5 C3095
発行日 2024年12月25日
本の紹介

ジェンダーの〈鍵〉で文学のあらたな扉をひらく

 不確実性が日常を覆う時代に、私たちは何を指針とし、どのように未来を切り開くべきか。この問いに挑むカギとなる視座「ジェンダー」。社会を形作る通念を鋭く問い直し、過去と現在、そして未来を結びつける新たな視点を提供する本書。文学を通じてジェンダーを考察することで、複雑な現代社会に新しい光を投げかける。

文学×ジェンダー×〔Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ〕
Ⅰ 社会:文学研究の方法や、社会への問題意識
Ⅱ 宗教:宗教が持つジェンダーの両義性
Ⅲ 身体:身体表象から問うジェンダー
Ⅳ 芸術:芸術論・音楽・演劇・ゲーム文学とジェンダー

目次内容 はじめに

Ⅰ 文学×ジェンダー×社会
漱石研究とジェンダー 二宮智之
吉屋信子の行刑制度への抵抗と共感―少女達の死と「外地」へ向かう男達― 奥村尚大
〈いじめ〉の当事者になるということ―干刈あがた「黄色い髪」論― 秦 光平
『僕たちは世界を変えることができない。』論─二〇〇〇年代ボランティア・サークルとホモソーシャリティ─ 萬田慶太

Ⅱ 文学×ジェンダー×宗教
宮沢賢治「〔残丘(モナドノック)の雪の上に〕」稿の生成/試論―書簡下書群252abcの読みをとおして― 島田隆輔
禅話としての『春琴抄』―隔絶と超越― 倪 楽飛
遠藤周作『聖書のなかの女性たち』論―共苦する神と「母性」― 余 盼盼
〈エッセイ〉ジェンダー・南国・日本文学 レオン ユット モイ(LEONG YUT MOY)

Ⅲ 文学×ジェンダー×身体
谷崎潤一郎「細雪」における妙子像の検討―「純潔」規範の受容をめぐって― 熊尾紗耶
三島由紀夫「鍵のかかる部屋」論―サディズムをめぐる男と女の攻防― 中元さおり
三島由紀夫「宴のあと」にみる〈老エイジングい〉とジェンダー 九内悠水子
トランスジェンダーという交点―寺山修司「毛皮のマリー」読解― 矢吹文乃
村上春樹「眠り」とその漫画アダプテーションにおける女性の身体表象―「不気味なもの」と性の越境を中心に― ダルミ・カタリン(DALMI Katalin) 

Ⅳ 文学×ジェンダー×芸術
花田清輝「かげろう紀行」試論 板倉大貴
失われた唄を求めて―村上春樹「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」論― 阿部 翔太
戯曲の言葉とジェンダー―永井愛「萩家の三姉妹」論― 有元伸子
ジェンダーはゲーム文学をひらく鍵となりうるか?― 遠野遥「浮遊」試論― 大西永昭

おわりに
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